現在脊椎班に所属する2019年度入局員の上嶋智之です。
2022年1月時点での脊椎班の活動報告をさせていただきます。

私は2017年に東京医科大学を卒業し、東京慈恵会医科大学付属病院で2年間研修を行い、2019年に東京医科大学病院整形外科へ入局いたしました。入局1年目は大学で各グループをラウンドし、2年目は昭島病院に1年間所属しました。3年目の2021年度より脊椎班配属となり、日々脊椎の勉強に励んでおります。

そんな私が所属している東京医科大学脊椎班では、首下がり症候群をはじめとした変形矯正や脊髄腫瘍といった高難度手術、内視鏡治療やMIS等の低侵襲治療と多彩な手術を行っております。患者さんに合わせて様々な治療法を提案できるのは、脊椎脊髄病指導医が6人も所属しているからこそだと思います。最先端の施設で最良の治療を提供できるよう心掛けておりますが、手術による治療のみではなく、近年では超音波機器を用いた治療にも力を入れています。

超音波機器の特徴は、従来のレントゲンやMRIでは観察することの難しかった動的な評価を行うことができる他、筋肉や神経血管束を同定することが可能であるため、治療をリアルタイムに可視化して行うことができる点です。また、低侵襲であり超音波ガイド下注射は、処置後すぐに効果を実感できる点もメリットと考えております。実臨床においては、神経根ブロックや椎間関節ブロック、筋間のhydro-releaseだけではなく末梢神経に対するHydro-disscection等を行っております。また超音波治療は脊椎疾患だけではなくスポーツ外傷や運動器変性疾患、神経ブロックなど様々な場で活用することができます。現在土曜日隔週に超音波治療の勉強会を理学療法士の方々と合同で行っており、皆で修練を積んでおります。

最新の機器がそろった素晴らしい環境で医学に従事できることは、医療者としてとても喜ばしいものです。自身の現在の環境に感謝しながら、今後も邁進して参りたいと思います。