今回2025年7月17日18日の2日間で開催された第58回日本整形外科学会骨軟部腫瘍学術集会へと参加させて頂きましたので、ご報告させて頂きます。
2023年に当医局の教授である西田淳先生が学会長を務められた本学会は、本年度は奈良での開催となりました。
台風の接近する中、新幹線の運休になんとか阻まれることなく奈良の地につくことができました。
近年骨軟部腫瘍領域の患者さんの生命予後、機能予後は近年著明に改善してきております。しかし、まだまだ、残念ながら助けられない命、患肢機能、社会的・精神的問題など、解決しなければならない問題がたくさんあります。そんな問題を少しずつ解決に向けて進めていくために、今回東京医大からは4演題の発表を行い、西田、永井、辻、長谷川(敬称略)と著者の私市川の5名が参加致しました。
左から長谷川、辻、市川 永井、西田(敬称略)
ポスター発表を行う長谷川先生
辻先生
永井先生
座長を務められる西田先生
市川
本学術集会は、”啐啄同時”がテーマでありました。
「啐啄同時(そったくどうじ)」とは、鳥の雛が卵の中から殻を突く「啐(そつ)」と、親鳥が外から殻を突く「啄(たく)」が、ちょうど同じタイミングで起こることで、雛が卵から無事に生まれることができる様子を表す言葉です。教育や育成の場面では、教える側と教わる側、師と弟子、親と子など、互いのタイミングが合致して、物事がうまく進むことを意味します。
昨年度で、退任を迎えられた当教室の正岡先生が先日の退任のご挨拶の際に「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば、人は動かじ」という、山本五十六の言葉をお話しされておりましたが、まさにそこに通じるものがあると自分も感じました。
昨今の時代の流れに沿って、本学会のテーマのごとく我々上肢・腫瘍班も学生を含めた若手教育にも力を入れつつ、これからも日々の臨床・研究・教育に励んでいきたいと思います。
来年度は名古屋での開催となります。少しずつ仲間も増やし、患者さんを1人でも笑顔に出来る様に、今後も日々精進していきたいと思います。
水曜日〜金曜日にかけて、学会参加のため、ご迷惑をおかけしましたことを、上肢・腫瘍グループより、この場を借りてお詫び申し上げます。
今後ともよろしくお願いします。
整形外科 市川 裕一