前半の部では股関節鏡視下手術の症例検討会を行い、関節鏡手術の術式選択に難渋した症例や、それぞれの症例の病態などについて術中の動画を中心に活発な論議が行われました。特に、関節唇周辺の解剖や損傷形態に関する論議と、損傷に対する治療方法について熱い意見交換が施行されていました。修復術の適応や手術テクニックに関する質問や意見が多く論じられました。
後半の部では場所を移動し、股関節の模型(モデルボーン)を用いて股関節鏡の手術演習を行いました。当院の山本謙吾教授とともに、神奈川リハビリテーションセンターの杉山肇先生が実際のポータルの作製位置や合併症などについて御自身の豊富な経験を含めてプレゼンテーションを施行して下さいました。杉山先生は事前の予定にはないプレゼンテーションでしたが指導を快く引き受けて頂き、当院の2ポータル法とは異なるポータルの作製方法にみな興味をもち、真剣に聞き入っていました。
その後、ブースごとに別れて時間が許す限り股関節鏡の練習を行いつつ、各々の問題点や疑問点などを討議しました。アンカーを用いた股関節唇修復術には難渋する参加者もいましたが、練習を重ねていくと70°斜視鏡の特徴にも慣れ、スライディングノットを駆使した修復術を参加者が積極的に挑戦していました。
予定時間を超過する会となりましたが、今回の東京股関節鏡勉強会は大きな成果を持って閉会いたしました。 次回の勉強会も、股関節鏡に情熱を注ぐ多くの先生とともに近々開催したいと考えておりますので、奮ってご参加ください。
(文責・問い合わせ:山藤 崇 mail: sports@tokyo-med.ac.jp)