5月8日から10日にかけて、イスタンブールで開催された第3回ICMに参加いたしました。本会議には、世界各国から1,000名を超える整形外科医および感染症内科医が集まり、骨関節感染に関するクリニカルクエスチョン(CQ)について、プレゼンテーション・ディスカッション・投票(賛成・反対・棄権)を通じて国際的なコンセンサスの形成を目指しました。

今回は日本から約50名の医師がFacultyとして選出され、私もその一員として参加いたしました。会議に先立ち、各CQには約8名のメンバーが担当として割り当てられ、システマティックレビューやメタアナリシス、解説文書(ドキュメント)の作成が求められました。各グループはリーダーを中心に、メールによる事前審議を行いながら準備を進めました。私は2つのCQを担当し、それぞれポーランドおよびイランの整形外科医がリーダーを務めるチームで活動いたしました。

会議は毎日8時30分から18時まで、短い休憩を挟みつつ、非常にタイトなスケジュールで進行されました。そのため、初日の前日に他大学の先生方とわずかな時間だけ観光を楽しんだほかは、ほぼ終始会場に缶詰状態での参加となりました。

今回の会議を通して、予防に関するコンセンサスはある程度確立されつつある一方、治療、特に抗菌薬の使用法などについては多くの活発な議論が交わされ、今後もさらなる検討が必要であると強く感じました。世界的な最新の知見やコンセンサスを直接共有できたことは、私にとって非常に有意義かつ貴重な経験となりました。

東京医科大学整形外科学分野 准教授  立岩俊之

                   

ポーランド整形外科医のリーダーと

会場内にて

日本からのメンバーとの食事会