第26回 欧州整形外科学会議(The 26th European Federation of National Associations of Orthopaedics and Traumatology Congress:EFORT 2025)は、2025年6月11日から13日までの3日間、フランス・リヨンにて開催されました。本学会は、整形外科および外傷外科領域における欧州最大規模の国際学会であり、私自身EFORT 2013 (イスタンブール開催)以来、実に12年ぶりの参戦となりました。相変わらずオンリーワン from 東京医大の国際学会となりましたが、今回は現地で多くの先生に出会い、交流することができ大変有意義な国際学会となりました。

ポスター発表は、“What are the risk factors for cup placement errors in total hip arthroplasty using augmented reality-based navigation?” というタイトルで比較的精度の高いAR-navigationにおいて5度以上のカップ設置エラーが生じる要因について報告しました。AR-navigationは、日本発のiPhoneを用いた簡易ナビゲーションで国内では多くの施設で使用されてきていますが、世界的には、まだ普及していないため座長の先生も興味ある感じでいくつか質問を受けました。また私のポスターの前にたまたま2年前に留学していたHSSからの発表者(サッカー日本代表、ジャーメイン良似)がいたので、話しかけて写真を撮ってもらいました。彼はまだ学生ですが、2つも演題登録しており、さすがHSSの点取り屋と勝手に納得。。私も負けずにこれからも世界に向けて発信できるような研究を日々積み重ねていきたいと思います。

夜は美食の街リヨンでフランス料理とワインを堪能しつつ、日本の多くの著名な先生方と交流することが出来ました。またソロなので思い立って自由に電車でスイスのジュネーブへ行ったものの、eSIMの設定がフランスのみということをレマン湖のほとりで気付き完全圏外へ。この時代に初めてのスイスで完全圏外、ガイドブックなしのソロ活動は、何とも言えない寂寥感がこみあげたが、行きの飛行機で観た映画“NAPOLEON”に勇気づけられ、“勝利は我が迅速果敢な行動にあり”と約2時間の滞在でジュネーブ内の観光地を足早に周り切ることが出来ました。

今回このような素晴らしい機会を与えてくれた山本教授をはじめ、不在中ご迷惑をおかけした関節班先生方、リヨンでお会いしたすべての先生方、そして勇気をくれたナポレオンに深く感謝申し上げます。

医局長 石田常仁

会場コンベンションセンターの入り口、なぜか“H集合”

ポスター発表(HSSの医学生に撮影していただく)

世界遺産である旧市街と全く遺産のない私のコントラスト(フルヴィエールの丘より)

リヨン市街の小洒落たレストラン