医局長 石田常仁

2026年6月27日(土)、京王プラザホテルにて第12回日本舞台医学会学術集会が、当科准教授である立岩俊之会長のもと舞台の最前線で活躍される方々が安心して表現活動に打ち込める医療体制作りを目的に、「舞台で輝く君へ ― 踊・奏・演・躍を支える医療 ―」をテーマとして開催されました。

まさかのダブル台風関東直撃にも関わらず、参加者200名弱(うち学生約20名)と盛会のうちに終了いたしました。プログラムは、開会式に始まり、一般演題(ストリートダンサー関連:7演題、バレーダンサー関連:7演題、演奏家他:7演題)、シンポジウム、特別企画、ランチョンセミナー、パネルディスカッションと大変充実した内容で参加者にも大好評でした。
シンポジウム「音楽家のための臨床と科学―演奏を支える学際的アプローチー」では、ピアニストの小川典子先生による橈骨遠位端骨折からの復帰プロセスを生演奏交えて発表していただき、特別企画「音楽とスポーツと演劇における身体ケア」では武藤芳照先生(東京健康リハビリテーション総合研究所所長)、中丸三千繪さま(オペラ歌手)、不破央さま(水中パフォーマー)の各々深い経験に基づくお話しをユーモア交えて対談していただきました。
ランチョンセミナー「パフォーマーへのAPS療法という選択肢」では、再生医療の実臨床経験に基づくお話しを河野正明先生と羽田晋之介先生にしていただきました。
パネルディスカッション「新国立劇場バレエ団サポート体制のこれまでの成果と今後の課題」では、実際の現場で活躍されている方々にご登壇いただき、さまざまな視点からサポート体制のあるべき姿を具現化することができ、大変有意義なディスカッションとなりました。

舞台芸術家を医学的に支えるという本学会ならではの視点から、演者、参加者、学生が活発に意見を交わし、通常の整形外科学会とはまた違った熱気がありました。特に、踊る、奏でる、演じる、躍動する身体をどう支えるかという議論は、まさに「舞台医学」の醍醐味であったと思います。

今回の学会を通じて、舞台医学は単なる運動器診療の延長ではなく、芸術家の人生や表現を支える医療であることを改めて認識しました。そして同時に、学会運営もまた一つの舞台であり、学会長、演者、座長、参加者、スタッフ、医局員それぞれが役割を果たして初めて成功するものだと実感いたしました。サッカーW杯2026において、日本代表は惜しくも“最高の景色”を見ることはできませんでした。しかし本学会では、多くの先生方、スタッフの皆様のお力添えにより、“最高の舞台”をつくることができたのではないかと思っております。

最後になりますが、ご参加いただいた先生方、学生さんをはじめ、学会準備、運営に際しご協力頂きました多くの方々に心より感謝申し上げます。

立岩会長 ご挨拶

医局員とOB先生方