今回2023年5月31日から6月3日にかけて4日間、西田教授、畠中先生、辻先生とともにシンガポールにて開催された、APFSSH(和名:アジア太平洋手の外科学会連合)へと参加させて頂きましたのでご報告させて頂きます。

本学会は、ASSH(アメリカ手外科学会)、FESSH(ヨーロッパ手外科学会)と並ぶアジア・オセアニア地区の国際手外科学会組織にあたり、3年に一度開催される学会であります。私自身は今回初めての参加となりました。covid-19の影響も少しずつ緩和され、学会会場では、活発な討論が行われ、アジア・オセアニア地区を中心として世界中の手外科医による機能再建や治療成績向上に向けた発表、新しい知見や今後の展望についての発表も積極的に行われ、とても刺激的な学会となりました。

今回、我々東京医大からは、3演題が選出されました。全員今回はe-posterでの発表であり、畠中、市川、辻の3名がそれぞれ発表を行いました。指導者である教授の西田先生にもご参加頂き、計4名にて参加をさせて頂きましたのでご報告させて頂きます。

さて、今回APFSSHが開催されました、シンガポールはご存知のごとく、東南アジアに位置し、シンガポール島及び60以上の小規模な島々からなる島国です。1965年 にマレーシアより分離し、シンガポール共和国として独立されました。赤道直下の北緯1度17分、東経103度51分に位置し、日本との時差は1時間。6月でしたが非常に暑く、東南アジアらしい気候でした。国土面積は、東京23区とほぼ同じ広さで、人口密度はモナコ公国に次いで世界第2位とされています。シンガポール人は中華系、マレー系、インド系、の人々から構成されており、それぞれ、約70%、15%、10%の構成となっているそうです。街はとても綺麗で、ゴミのポイ捨てや、指定場所以外での喫煙ともに最大で1,000S$の罰金が課せられるそんな国となっております。

こちらはマーライオンと、マリーナべイサンズです。

さて、肝心な学会はというと、

4日間に渡って開催されました。

メイン会場はサッカー場程の広さの会場に結婚式のように円卓が並べられている形式でした。

斬新なデザインの会場にまず驚かされました。

ポスター発表も近代的で、掲示されているQRコードを読み込むとポスターが閲覧できる仕組みになっており、参加者は携帯を片手にQR codeを読み込み、ポスターを閲覧し、質問があれば会期中にチャットで質問をする。という形式になっておりました。

Morning、lunchともにビュッフェ形式となっており、アジア料理を学会会場にいながら体験できるシステムになっておりました。

また、会場の展示場では、最新のVRの展示もあり、術中に3DでVRゴーグルを装着しつつ、画像を確認しながら手術ができる体験も行なっておりました。近い将来、VRゴーグルをしながら整形外科でも手術を行う日が来るかもしれません。

そして、会期中には畠中先生の整形災害外科学研究助成財団の臨床研究に置ける久光製薬賞を受賞されました畠中先生のお祝いを兼ねて西田教授夫妻とマリーナベイサンズのスカイデッキにて食事会を開催頂きました。

食事・ワインの美味しさはもちろんのこと、時間帯も良かったため、シンガポールの日中の景色から夕焼け、夜景と堪能することができました。

まだまだコロナ禍の中、制限も多くなっておりますが、少しずつ緩和に向かっている世間の流れの中、国際学会に参加する機会を頂けたことにこの場を借りて感謝申し上げます。

現地にて直接質疑応答をすることや、他の先生方の公演を拝聴することで、自身の知識のup dateにも繋がりました。この経験を今後に活かすことが出来ればと思います。

この様な大変貴重な機会を与えて下さった、山本教授、西田教授をはじめ、医局員の先生方、長期間の学会参加をお許し頂けたことについても、改めて感謝申し上げます。今後とも引き続き精進して参りたいと思います。

市川 裕一