6/8-12に米国サンフランシスコで開催された
第42回国際腰椎学会(ISSLS)に参加いたしました。

今回は私(鈴木)がspecial poster, 基礎から澤地先生、依藤先生がgeneral posterの計3演題が採用となりました。

私の演題は”Radiographic features of lumbo-pelvic contour in sit-to-stand motion in the elderly”で、 高齢者の立ち上がり動作をX線学的にアライメント計測し、若年者との違いを検討しました。 高齢者の立ち上がり動作ではとくに座面から殿部が離れた後、骨盤の動きが大きくなり、 その理由として腰椎の可動性の低下を骨盤(股関節)で代償しているためと考えられました。 また立ち上がり動作時の腰椎の可動域は若年者ではPelvic incidence(PI)に相関を認めたのに対し、 高齢者では相関が消失していました。これより高齢者あるいはPIの大きな若年者における腰仙椎多椎間固定では、 立ち上がり時の股関節可動域が大きくなり、術前後股関節可動域および筋力訓練の重要性を示唆するものと考えられました。

special posterはpaper presentationと違って、メイン会場での口演ではなく、ポスター会場で口演をするのですが、その分オーディエンスとの距離が近く、 カンペをみることもままならず、興味のある人しか聴きに来ず、さらには発表3分に対し討論5分という恐ろしい時間配分で、 出国前からサンフランシスコの空並みに青くなっておりましたが、同僚や他学の先生方の励ましもあり、何とか思いは伝えられたように思います。

学会を通じて感じたことは自分を含めて日本人の英語力のなさであり、普段から英語を使っていく必要があると改めて痛感させられました。

最後に本学会への参加の機会を与えてくださった山本教授、遠藤講師を始め、東京医科大学整形外科同門の皆さんに感謝の意を表したいと思います。