2月某日、横浜スポーツマンクラブにてJOA親善サッカー大会の関東予選Aブロックの試合が行われました。第1シードの東京医科大学、第2シードの東京医科歯科大学に杏林大学、北里大学、自治医科大学の3校を加えて、熱戦が繰り広げられました。

1回戦レポート

東京医科大学VS杏林大学
○ 6-2

2012年の本大会にて優勝し、前回チャンピオンとして登場したわれらが東京医大。とはいえ、個々の戦では日本一ではなく「まとまり」と「気合い」で勝ち取ったチャンピオンフラッグ。関東予選1回戦から相変わらずのボロが続出した。試合開始早々、GK石田が試合開始のホイッスルが鳴ったにも関わらず、ゴールの外に存在。シュートモーションに入る杏林大学の選手に向かって『ちょっと待って・・・』の大声。紳士的な杏林はシュートを辞めてくれるという事態(杏林大学FWの先生、本当にありがとうございました)。しかし、石田が作り出したドタバタ感はその後の試合に影響を与え、早々と先生点を奪われる。直後に、PKを獲得するも失敗。そのこぼれ球をオフサイド気味ながら松永が押し込み同点。そのままドタバタしながら前半終了。 ハーフタイムに漂う不穏な空気。このままでは「もう東京医大とは練習試合はしません、弱すぎますから」とT京大学言われた暗黒の時代に逆戻りか・・・。

晴天の横浜スポーツマンクラブ、前半は杏林大学に押し込まれる。

そんな空気を覆すべく、後半は秘密兵器として決定戦まで温存したかった新加入の脊椎班トリオ“西村・依藤(女子)・有田”を予定より早く投入。この選手交代が功を奏す。整形外科1年目の有田(元ラグビー部)はオフサイドラインぎりぎりから飛び出し、ファーストタッチでゴールに一直線。絶妙なタッチで相手ゴールキーパーを誘い出し、狙い通り股抜きシュート。シュートはネットに豪快に突き刺さる。有田の周りにはチームメイトが集まり、歓喜の輪ができた。去年の優勝シーンを思い出させる盛り上がりであった。その後も、東日本医科大学体育大会の女子チャンピオンの依藤(元スキー部)の積極的なシュート、調整不足から見た目から重めの西村(元ラグビー部)のチェイシングにて東京医大ペースに持ち込み、終わってみれば6-2の完勝となりました。

代表決定戦レポート

東京医科大学VS自治医科大学
○4-0

代表決定戦は初戦で北里大学を、準決勝で第二シードの東京医科歯科大学を破り波に乗る自治医科大学との対戦になりました。1回戦で杏林大学に苦戦をした東京医大は、技巧派集団の自治医科大学を相手に積極的な立ち上がり。この試合でブレイクしたのは、新人ストライカー有田に触発された整形外科3年生の東儀。今までの決定力不足が嘘のように次々にシュートを相手ゴールに突き刺し、ハットトリックを達成。特に後半に決めた2本のループシュートは圧巻。故郷で開催される日本整形外科学会に錦を飾る「広島凱旋」の権利を手に入れた。ちなみに広島の学会ではもちろんサッカーだけでなく踵骨骨折のStudyにて、「日整会デビュー」を飾る予定である。

高い打点からのヘディングでゴールを脅かす西村(右)とツートップのコンビを組んだ依藤(左)

東儀の活躍により、東京医大は試合中に新しいツートップの組み合わせを試す機会を得た。その中でも、従来のツートップとは異なる「凸凹脊椎ツートップ」には大きな期待を抱かずにはいられない。100㎏近い巨体からは想像もつかないジャンプ力で前線のターゲットとなる西村。自慢のアジリティーでスラロームのように自治守備陣を切り裂いたドリブラーの依藤(女子)。彼らのコンビネーションは脊椎班を超え、全国大会にてサッカーチームの武器となることは間違いない。 東京医大は新戦力の活躍で2試合を勝ち抜き、広島で行われる日本整形外科親善サッカー大会の出場権を得ることが出来ました。予選を戦った他校のためにも、本戦にて結果を残せるよう3か月間準備していきますので、応援をよろしくお願いします。

7大会連続8回目の予選突破を決めた東京医科大学整形外科サッカーチーム。2年連続の全国制覇を目標に、今以上の「チームの結束」を誓い試合会場を後にした。