腰椎椎間板ヘルニアに対して従来、痛み止め、神経ブロックなどの保存的治療と、それで改善しない場合は手術慮法が行われてきましたが、近年その中間療法として切らずに局所麻酔で行うことができる経皮的椎間板内酵素注入法が開発されています。コンドリアーゼを使用した髄核融解術は低侵襲であるが、すべてのヘルニアに対して適応があるのではなく、適切な適応と治療効果についての研究が必用です。当院での臨床経験は120症例を超えるなか、スポーツ選手から疼痛で就業困難な方、歩行困難な高齢者に至るまでの適応と早期社会復帰について臨床研究を行っています。当初は症状改善まで3か月以上かかると考えられていましたが、ヘルニアのタイプによっては2週以内で改善する場合が30%を超えており、また、就業の中断が数日で済むという利点があります。

金澤 慶, 遠藤健司, 澤地恭昇, & 山本謙吾. (2021). コンドリアーゼ. 整形外科72(9), 984-984.