9月下旬 脊椎固定術後遺残性腰痛
最近の依藤先生の研究で、脊椎固定術後の遺残性腰痛に対する新しい知見がありました。1椎間固定後に発生する腰痛は胸椎後弯に影響され、2椎間以上の固定は腰仙椎のフラットバックに影響されるということです。腰痛は腰椎のみならず、胸椎、骨盤アライメントの影響を強く受け、それが未治療の場合遺残性腰痛となります。腰椎手術は、隣接脊椎の影響を考慮して行う必要があることがわかりました(表)。下は、今月から新しい医局(12F)に引っ越ししました。
9月上旬 APOA記 (2013.8.29-31)
アジアの医療の国際化が進んでいます。多くの医師が英語を上手に使いこなし、欧米の最先端の医療技術をいち早く直接取り入れているため、6年前に参加した時と大きく状況が変化していました。アメリカ留学帰りの中国系のシンガポール、マレーシア、中国医師、そして韓国医師、インド医師が、さまざまな器具を使用した難治症例に関する発表は質が高く、英語のdiscussionもホットで大変勉強になりました。
日本で最先端の医療を行うためには、英語でのdiscussion能力は教養でなく必要であることを強く感じました。日本の研究は、Tomita, Tokuhashiの引用が目立ちました。写真は、学会で知り合ったシンガポールgeneral hospitalのJohn Chen先生です。腰椎変性すべりの治療に、SVAとSS、PIのうちどのパラメータが重要かという質問にSVAが大切で、特にL5/Sで前弯を獲得させることが重要だと述べ、日本には富田先生の手術を見学に来たことがあると話していました。右は西村先生の大学院研究の歩行分析に関する発表です。