元気でウチクン
ウイグルからの大学院生ウチクン(写真中央)が、学位(Ph.D)の授与をへて卒業となりました。日本語もわからない状態で来日し、こつこつと研究を重ね最後には山本教授、澤地先生の指導を受けながら雑誌Spineにacceptされここまで到達しました。ニュージーランド、ノルウエー、オランダと採用率の困難な国際学会にも発表しました。これから母国に帰って、時代をへて場所を変えて日本で学んだことを患者さんのために役立ててくれると思います。患者さんの気持ちにたった優しい、思いやりのある、お医者さんになってください。
ウチクンからのメッセージです。
今月で日本来てから7年に立ちました。山本教授のご指導と医局の皆様のご援助のおかげで学位を頂くことが出来ました。どうもありがとうございました。
6年間余を振り返って見ると色々な事がありました。最初来日した頃は日本語で話す事が出来なくて、先生たちとcommunicationをうまく出来ませんでした、当時はとても苦労しました。医局の朝の検討会に寝坊し遅刻してしまえ、遠藤先生から怒られて反省文を書いたこともありました。最初参加した学会の予行演習会でpresentationが上手に出来なくて先生たちにうまく伝える事が出来ませんでした。3.11の東日本大震災の時は病院で不安の一夜を過ごしました。その時、多くの外国人が次々と帰国している中、遠藤先生がこれは君の運命ですと言ってくれて、日本に残る事にしました。
反対に色々いい思い出もたくさんありました。医局で毎朝の検討会に参加し様々な症例の経験を積むことが出来ました。これはきっと帰国したら役に立つと思います。先生たちと国内、国際学会にも出席する事が出来、学会に出席したおかげで豊な人脈を作ることが出来ました。将来の仕事の助けになると思います。地元で出来ない基礎研究もやらせて頂いて、基礎研究の考え方、それから様々な精密器械を使えるようになりました。
これらが全て私のこれからの人生の中で貴重な財産になると思います。来週の日曜日に帰国予定です。新たな人生に向かって出発します。ウイグルで整形外科医として日本で学んだ知識、経験を活用し、精一杯頑張って行きたいと思います。この6年間皆様色々お世話になりました、心から感謝いたします。今後とも宜しくお願い申し上げます。
(平成25年4月17日送別会にて)