ICJR(International Congress for Joint Reconstruction)は、人工関節関連の次世代教育とコミュニティの確立を目的として2007年にDr. W. Norman Scott をPresidentとして設立されました。今回初めて日本(福岡)で開催されるということで、当教室からは4名が参加してきました。 2日間にわたり人工膝関節全置換術(TKA)をテーマとして、海外からはScott (USA)先生はじめ8名の先生が、国内からはTKA分野のオピニオンリーダーの先生方によるレクチャーと討論が行われました。
TKAは年々増加しており国内では年間約7万件が施行されており、各学会においても多施設から数多くの報告があります。特に、インプラントの正確な設置のための工夫や靱帯バランスについてはいまだ論争の的となっており、すっきりしないことが多い思いでしたが、今回手術法や評価法などについての討論により、もやもやしていたことがかなり整理されたと思います。また、コンピュータシミュレーションやインプラントデザインなど、近年のトピックスや、ビデオプレゼンテーションによるTKAの奥義など幅広く学ぶことができ、今後の診療に活かせる大変意義ある2日間となりました。(文責:立岩)


写真:左から立岩、石田、吉野、森島