東京医科大学 整形外科
松永 怜

今回、日本サッカー協会のご推薦をいただきまして平成26年1月13日から17日までFIFA/AFC Football Medicine Regional Courseに参加させていただきましたのでご報告いたします。
今回のコースはHong Kong FAが主催し、Hong Kong Sports Instituteにて開催されました。施設は陸上競技場、体育館、プール、トレーニング施設、リハビリ施設等で構成され、エリートアスリートのための複合施設であり、設備は非常に充実していました。診療所が併設されていないため、画像検査や検体検査等は近隣の大学病院にて行われていました。
アジア各国から参加した総勢30名以上の医師、トレーナーが参加したこのコースは股関節、膝、足関節、腰椎の診断、治療についての実技研修、ハムストリング損傷や腱炎における最新の治療、MRIによる年齢判定、女性特有疾患、ドーピング、心疾患とCPR、脳震盪についてなど、サッカーの現場において遭遇する可能性のある様々な疾患、事象を対象としたレクチャーでした。


(オープニングセレモニーでの集合写真)

レクチャーにおいて他国の医師、トレーナーとディスカッションを行い、また各国の現状を知ることができたことは貴重な体験でした。アジア各国では依然として医療水準の差が存在し、限られた施設、物品のなかでできる限りのサポートを行っているメディカルスタッフが大勢います。日本がアジアにおいて最先端の医療水準を誇っていることを改めて実感しました。

(修了証書、AFC Medical CommitteeのDr.)

また、コース終了後、参加者有志で親善ミニサッカー大会を行いました。地元香港チーム対アジアチームの対戦となりましたが、ロングボールの中東、つなぎの東アジアと、参加各国のプレースタイルが顕著に表れていたのが印象的でした。