橈骨遠位端骨折は、骨粗鬆症を伴った高齢者が転倒した場合好発することで有名です。
病院で骨折加療を行ったのに、その後の骨粗鬆症治療が継続的に行われないことがあると産業医科大学の酒井昭典教授は指摘します。
2月19日、山本謙吾教授主催で行われた西新宿整形外科懇話会 2015で、酒井教授は、具体的な骨折治療だけでなく、骨折を契機として骨粗鬆症治療を開始して、次の骨折を防ぐべきであるということが重要であることが述べられました。
近年大腿骨や脊椎椎体骨折リスクは、生命予後とも大きな関わりがあることが知られるようになりましたが。
その対策について十分に行われているとは言えない状況です。
会場からは、東京医大整形外科医局において骨粗鬆症研究を行っている宮本泰典先生が、大学病院としてのリエゾンの考え方について質問をし、整形外科医師が社会に対して骨粗鬆症の概念の普及と予防についてどのように関わってゆくかという今後の課題も述べられました。
医局OBや近隣の診療所の先生達と有意義な意見交換を行うことができました。