歩行障害は、整形外科で対処するもっとも大きなテーマのひとつであると言えます。
整形外科手術の多くが、歩けなくなった、という理由で手術を決断することが多いからです。
Locomotorとは歩行運動のことで、20年前、私が大学院で神経生理学を専攻していた時、脊髄における四肢の反射、つまり右足が接地したら反射手的に反対側の足が前方に出てゆくなどの研究を先輩がしていたことが思い出されます。
日本整形外科学会では、高齢化社会での寝たきりを予防するため、ロコトモチィブセンドロームを提唱しています。
その一つに開眼片脚起立時間がありますが15秒以上が目安となっています。
最近、星地先生が年齢ごとのカットオフ値を設定し発表しています。70歳以下で19秒以下、71-75歳で10秒以下、76歳以上で6秒以下となっています。
転倒リスクを減らして寝たきりを作らない予防が大切です。