腰椎椎間板注射療法(髄核)融解術(ヘルニコア、コンドリアーゼ)の治療経過②

 

5月末、都心でヘルニコアを多く行っている4施設(慶応大学、東京医大、東京医科歯科大学、岩井FESSクリニック)の医師がリージョンセミナーを行い最近の知見を共有しました。コンドリアーゼ(ヘルニコア)の治療経過は、重篤な副作用は報告されておらず、ヘルニアのタイプによる適応を守ると良好です。東京医大での最近の約20例の経験では、後縦靭帯を穿破していないタイプのヘルニアで、若い人、発症からの期間があまり長くない人、SLRテストが陽性、髄核がまだ十分残存しているほど効果があります。医学的には入院無しでも施行可能ですが、術後に酵素反応によって術前にない重いような腰痛や、副作用があることもあり、当日は入院したほうが良さそうです。効果のある人は2週から3か月程度で痛みが改善して、約半数程度で手術が回避できる可能性があるという印象です。また、数%程度に薬疹などのアレルギー反応もあるので注意が必要です。

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ヘルニコア治療についてはこちらの資料を参照下さい。

『ヘルニコアの治療を受けられる方へ』(PDF)

 

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